建築学科ナメてます

今のところ

トレースのすゝめのすゝめ

 

去年の四月くらいから細々と続けてきたことがありましてね。

 

1日1つ,図面かパースをトレースするって事をやってきたんですよ。

 

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A4のトレース用紙1枚か0.5枚を1日に消費して,べろんべろんに酔っ払った日と旅行に行った時以外は基本毎日やってきました。

 

それで,ちょうど200枚使い終わったので,ここまでで身についたこととか,なんとなくわかったこととかを記事にしておこうかなぁと思ったわけです。

 

 

ちなみに,トレースしようと思ったきっかけはこの記事で,

 

 

ken-kouryaku.seesaa.net

 

 

ここにもう,トレースをすると何がわかって何がどうなるってことがすでにまとめてあるんですけどね。実際にやってみて,俺はこう思ったよってことをまとめていきます。

 

 

 

 

   

どんなトレースをしてきたか

 

上の記事では,コンペの優秀作品をトレースしようってことが書いてあったんで,とりあえずそれをやってみました。ユニオン造形のコンペの作品で,なんとなく良いなぁと思った作品を選んで,デジタルでトレースを進めてたんですけど,途中で飽きて,3Dモデルを立ち上げた段階で辞めちゃいました。

 

 

だから実はまだコンペの作品のトレースは一個もやりきってないんですよね。

自分のやる気のキャパを超える作業だったのかな,続く気がしなかったー。

 

 

それで,とりあえずトレース用紙と鉛筆を買って,教科書のトレースからやってみました。

 

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最初に使ったのはこの教科書で,見開きで一つの作品を紹介してるので,左ページのパースと右ページの図面をトレースすると,ちょうどA4一枚。

 

 

パースと図面で一枚あたり30〜60分くらいかかってたかな。

 

この教科書の作品が全部終わったら,学校で製図用に使ってた教科書とか,適当な建築雑誌の写真とか,全然建築とは関係ないけどかっこいいなぁと思ったものとかをトレースして,この教科書の2週目もやって,ようやく200枚使い切りました。

 

 最初の方はほんとめんどくさくて何回もやめようと思ったんですけどね。その何回かを超えるともう習慣になって来てそんなにめんどくさくなくなるので,そこまで続けることが多分大事なんでしょうね。

 

 

 

効果

 

まず形になったものでいうと,市の主催するコンペで自分の作った作品が審査員特別賞なるものをもらったことと,全国高専ザコンというコンペの本選に通過できたこと。

 

これは正直,他のいろいろなものから受けた影響も関係してる気がするし,完全にトレースのおかげとは言えない気もしますけど,これがちょうどトレースを始めてから半年くらいの時にあって,めんどくさいトレースを続けられた要因になったのは間違いないです。

 

 

 

あとは,人並みの絵なら描けるようになったこと。

 

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パースとか写真をたくさんトレースしてくると,影の部分にはたくさん線があって,明るい部分にはあんまり線がないという当たり前のことに気がつくんですよ。こんな文字にすると当たり前のようなこともちゃんとわかってなかったので本当に絵が下手くそだったんですけど,これくらいの絵なら描けるようになりました。

 

 

 

今の時代,絵が描けることがそんなに重要だとは思わないですけどね。描けないよりは描ける方がなんとなく楽しいですよ。

 

 

 

 

次は形になってないものというか,意識的な面での話なんですが,これはホント細かいことを言うと多すぎてまとめれないと思います。笑

トレースしてるとホントいろんなことに気がつくんですよね。

というか,自分の知らないあらゆることに気が付けるっていうこと自体がトレースの効果なんでしょうね。いろんなものをちゃんと観察できるようになると思います。 

 

観察する癖がつくってのが実は一番大きいだろうなって思います。

 

やっぱり,人に聞いたことよりも自分で気付いたことの方が的確に物事を捉えられると思います。

人に物事を的確に伝えるのって難しすぎません?

だから人から聞くことよりも自分で気付いたことの方が的確なんですよ。多分。

 

 

 

あとはやってるうちに気付いたことなんですけど,図面ってものはすごくて,あらゆる情報がめちゃくちゃ詰まってるんですよ。図面1部に詰まった工夫とかその形態や設備の理由を文字にすると余裕でA4一枚びっしりになると思います。

もちろんちゃんと考えて作られた作品に限りますけどね。

 

ドアの開く方向や台所の設備の配置順が使いやすいようになっているものも,言って見れば当たり前ことなんですけど,普通に暮らしてる中で,これもアレみたいになってるわーって気がつくと楽しいです。これを最初に考えたやつすげーなって思うんですよ。

 

物事の成り立ちや理由って,知るのも面白ければ考えるのも結構面白くて。

 

 

住宅以外のことでも,物事の理由とかを自然と考えるようになりました。

 

信号機の色の順番とか,アメリカ人が基本マッチョな理由とか,和服が右前で合わせる理由とか,言ったら全然建築と関係ないことなんですけどね。

 

自分で考えた理由が,確かめてみたら全然違ったってことも普通にありますけどね。笑

 

それはそれで,一つの角度からしかものを見れてないんだなーって指標にもなったりします。

 

ここで気をつけないといけないのは,自分の中で完結してる分にはいいけど,誰かと出掛けた時にやると,ただの知識ひけらかし野郎だとうざがられてしまうことですね。あれ,コレもうウザいですかね?

 

 

 

まとめ

 

トレースをすると,当たり前のようなことにちゃんと気が付けて,なんだかんだ考え方が変わっていきます。 

 

 

 

以上,トレースのすゝめのすヽめでした。